おすすめ日本国内インスト音楽10選。

前回の記事で、昔よく聞いてたネオ渋谷系音楽を10曲紹介しましたので、今回はおすすめの国内インスト音楽をまとめました。

インストとひとくくりにしたものの、実験音楽や、アンビエント、宇宙系、クラブ系・・・と幅広いジャンルから10曲選びました。少しでも国内インストに興味を持って下さる方が増えたらいいなぁと思い紹介させていただきます。 

 

 

 

 

1.Rewind the Time / Open Reel Ensemble

 カセットテープよりさらに昔に活躍したオープンリールというものを改造して、コンピューターで制御したり人力で操作したりして演奏しているらしい。

四つ打ち+サンプリング+エレキバイオリン+ピコピコ。

リズミカルな演奏に合わせてくるくる回るオープンリールがなんとも印象的です。

やってることが新しいのでライブが面白かっこいい。そして演奏中にオープンリールをメインで操作しているお兄さんがちょこまかしていてかわらしい(失礼)。

 

 

 

2.girls / Takagi Masakatsu(高木正勝)


「おおかみこどもの雨と雪」の劇伴で一躍有名になった高木正勝氏。

2009年には”世界が尊敬する日本人100人”にも選ばれました。

私はこの方が大好きで、いずれおすすめ高木正勝の音楽10選を書きたいなぁと思ってます(笑)それくらい好きです。

エレクトロニカっぽいもの、古代音楽っぽいもの、そしてピアノを基調としたサウンド等、引き出しが多いところがすごいなぁと思っています。

「girls」はテンポ良く流れていく反面とても繊細な一曲です。高音の鍵盤をたくさん使ってるのにやわらかく、やわらかいのにきりっとしてる感じが良いです。ふわふわした感想で申し訳ないです。ハイ。

映像作家でもある彼のPVと併せて聴くと、少女たちの控えめな喜びと悲しみが伝わってくるようです。

「grace」「Ophelia」等、ボーカル入り楽曲もおすすめ。

 

 

3. Light Dance / Kosemura Akira(小瀬村晶)

ピアノ系からもう一曲。 

一時期ビレバンでめちゃめちゃ推されてたから有名かもしれない、小瀬村晶氏。

高木正勝氏と比較すると音の密度はそこまで濃くけど、直球で良いんです~。

いまどきノスタルジックな音楽を作る人はいっぱいいるけど、小瀬村氏のサウンドは特に魅力的な気がします。それはたぶん、使われている音やテーマがなんとなく手の届くところにありそうな感じがするから かもしれません。

 

 

 

 

4. ホテル / teruoki mishina (三品輝起)

 「ある少年の長い夏休みの長い一日」をコンセプトに作られた”LONG DAY”というアルバム。track1”目覚め 5 a.m” から track20”もうお別れの時間 midnight”まで、タイトルとイメージ時刻が刻まれています。

「ホテル」はtrack12で、午後4時の曲。早起きしてちょっと疲れて、ちょっとだけホテルでお昼寝、という感じでしょうか。

 

眠りに落ちる前のノイズや、午前中から過ごした断片的な風景が浮かんできます。そうそう、こんな感じ。っていう。

 

fall.thebase.in

 

5.Sweet Gravity / DE DE MOUSE (遠藤大介)

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これ思いっきりボーカル入ってるような気がするんですが、サンプリングなのでインスト扱いにさせてください(笑)

(人声の主はチベット音楽の女の子のようです)

ハウスのサウンドに民族音楽の要素がミックスされて、クラブで聴いても田舎の実家のベランダで夕日を眺めながら聴いても両方OKな感じがします。

 

 

6.No Sign / schroeder-headz(渡辺シュンスケ)

DE DE MOUSEのライブキーボーディスト、渡辺シュンスケ氏によるプロジェクト。

No Signは1stアルバムの一曲目で、ピアノのメロディとベースの掛け合いが素敵です。

数年前にライブを見たときは、素晴らしい演奏とたどたどしいMCの対比が新鮮でしたw上京したらまたライブを見たいです。

 

 

7.URMA / Rovo

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日本における宇宙っぽい音楽の始祖であり、先駆者であり、大ベテラン、大御所のRovo。

エレキバイオリンの浮遊感のあるメロディと疾走感のあるギター。エフェクティブで宇宙感を演出するシンセ、質量のあるサウンドを支えるベースとツインドラム。1曲で12分もあるURMAですが、音が洪水のようで、全く飽きません。

 

 

 

8.Humming Moon / OLAibi

 民族音楽バンドOOIOOのドラムス担当、アイ氏によるソロプロジェクト「OLAibi」(そのままオライビと読みます)

1stアルバムの収録曲である「humming moon」はほぼパーカッションオンリーで構成されているにも関わらず、とっても色っぽく、繰り返し奏でられるリズムは徐々に熱が高まっていくようです。

最新作品の2ndアルバムではエレクトロ作品も披露しているとのことで、こちらも聴いてみたいと思います。

 

 

9. MUSIC LIFE IN FOREST / DAISHI DANCE

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 今や色々なアーティストのコラボからテレビのBGMまで、いろんなところに引っ張りだこのDJ DAISHI DANCE。「MUSIC LIFE IN FOREST」はそのタイトルの通り、スタイリッシュ森林テクノという感じでとても良いです。メロディアスな二つの主題が交互に絡み合う構成がシンプルで、クラシック音楽のようです。ゆえに、あまりクラブミュージックを聴いたことがない人にもとっつきやすいかと。

彼は札幌出身とのこと。この曲では北海道の雄大な自然をテンション高く表現している、気がします。

 

 

10.Cocoloni Utao / 中川俊郎

 最後は天才・中川俊郎氏。ユナイテッドアローズのCMに提供した「Cocoloni Utao」。

曲自体はちょこっと怪しい雰囲気で、一回目に聴いたときは「なにこれ・・・」って思うんですけど、そのうちやみつきになって何回も繰り返し聞きたくなります。

表情が違うけど途切れないメロディが素敵。

CMに出てくるフレーズ「カラダニアイヲ」は、歌入りバージョンの歌詞の一部になっています。これがまたいいんだよね。

(なお、歌入りバージョンは「Kokoroni utawo!」というタイトルでリリースされています。)

 

 

以上、10曲紹介しましたが、いかがでしょうか?私は音楽の魅力を言葉で表すのがうまくないのですが、いろんなジャンルからちょこっとずつ摘まめたかなぁという自信はあります。インスト音楽が今よりももっと多くの人の目に留まり、ただのBGMで終わらない時代が来るといいなぁと思います。