- メルカゾールを服用してから。
- メルカゾールってどんな薬?
- メルカゾールと私の相性が最悪!激しい副作用に悩まされる
- 内分泌専門の先生を受診
- 地元の病院でわかったことは「手術以外なし」
- ▼おすすめ書籍「心の冷えとり」
(蕁麻疹の話があります。苦手な方はご注意ください)
メルカゾールを服用してから。
私は2015年にバセドウ病の診断がつき、まずはメルカゾールという薬を6錠/日服用することになりました。
メルカゾールってどんな薬?
メルカゾールは甲状腺にはたらきかけ、過剰になっているホルモンを抑える薬です。
かかりつけ医より、早ければ2~3週間で効果があるが、すぐ薬を止められるわけではなく、服用中止までには年単位でのコントロールが必要との説明がありました。
そこでまずは薬が効きはじめるまでの期間、休暇を取り治療に専念することになりました。
しばらくは良くも悪くも体調は変わりませんでしたが、仕事に行くことも無かったため特にストレスも感じず、おとなしく自宅静養していました。
メルカゾールと私の相性が最悪!激しい副作用に悩まされる
さて、服用を開始してから2週間ほど経ったころでしょうか。
まず、のどに違和感と痛みを感じ、熱が出るようになりました。
熱自体は37℃~38℃でそこまで高熱では無く、かかりつけ医に相談したところ、メルカゾールはそのまま服用するようにとの指示がありました。
そうして数日が経過した頃でしょうか。突然、太ももの裏に小さい蕁麻疹が出てきたのです。
最初は太ももの裏だけだったのですが、たちまちひざ裏、腕、足裏、お腹、背中、とどんどん広がって行きます。
ピーク時で、体表面の1/3に蕁麻疹がある状態でした。
蕁麻疹自体はメルカゾールの代表的な副作用と聞いていたため、特に動揺はしなかったのですが、とにかく痒みと腫れによるイライラでまともに眠ることができませんでした・・・。
朝になってすぐかかりつけ医に行き、抗アレルギーの点滴と注射を打ってもらい、完全では無いものの多少症状が落ち着き家に帰りました。
この時点でメルカゾールの服用は中止し「プロパジール」に薬を変更しました。
しかし、また夜になると、蕁麻疹が再発。ついに肩や喉、手にも蕁麻疹が出てしまい前日よりも症状はどんどんひどいものになっていました。
喉回りは、甲状腺の形がはっきりわかるほど腫れあがっているほど。
そして、手に至っては、右の手の甲がパンパンに腫れ、普段は透けて見えている血管や、骨が全くわからない状態。
この日は休日だったため、病院に行くかどうか迷ったのですが、友人に相談したところ、すぐ救急外来を受診することを勧められ、友人に付き添ってもらい近所にある総合病院を受診しました。
総合病院ではこれまでの経緯を説明し、お薬手帳なども提出し、抗アレルギー薬の点滴を打ってもらいました。
しかし、救急外来には専門の先生がいないので、翌日、内分泌専門の先生の外来に予約を取ってもらい、再受診することになりました。
これが今思えば、後々良い選択でした。
自分ひとりでは、「朝まで様子を見よう・・・」ってなっていた可能性もあるので、本当に良い選択に誘導してくれた友人に感謝してます・・・。
内分泌専門の先生を受診
翌日、内分泌専門外来を受診したところ、メルカゾール・プロパジールの薬疹という診断となりました。その際、念の為皮膚科も受診しました。・・・皮膚科の先生からは入院も勧められましたが。orz
この日、蕁麻疹自体は救急外来受診時と比べれば少し引いていましたが、普段の状態からはほど遠く、むしろ体の内側にも粘膜障害が出てしまい、嚥下のし辛さや、気持ち悪さもあったため、抗アレルギーの点滴を何度も打ってもらいました。
週に4回くらい病院通いしたでしょうか。
その中で、内分泌の専門医から、薬の服用ではこれ以上の治療が出来ないため、今後「アイソトープ」もしくは「手術」になること。
いずれにしても、専門医/専門施設での治療が必要であるが、この病院ではそれが出来ないこと。
そのため、治療ができる病院に紹介状を書くことになると言われました。
この時点で私には3つの選択肢がありました。
①伊藤病院に行く。
バセドウ病界では有名で権威のある専門病院といえば「伊東病院」です。ここで治療をしてもらえれば安心なのですが、とにかく待ち時間が長いと聞いていました。
更に、自宅からは若干遠いこと、待ち時間が長い=治療までも待たされる可能性があると考え、選択肢から除外していました。
②近隣で治療ができる病院に行く。
私は一人暮らしだったため、仮に入院となった場合に家族が来るのが大変なことや、サポートが望めないこともあり、心細いなぁと思っていました。
③地元で治療ができる病院に行く。
地元の家族が健在であり、甲状腺専門医のいる病院が実家の比較的近くにあるため、今回は地元の大病院(以下、A病院)に紹介状を書いてもらうようお願いしました。
そのため、この総合病院では、A病院に罹るまでの間の応急措置として、メルカゾール・プロパジールの服用を中止する代わりにヨウ化カリウム丸(一時的に甲状腺機能を抑える薬)とインデラル(脈拍を落ち着かせる薬)を処方してもらうことに。
蕁麻疹については、強い抗アレルギー薬により一週間ほどで何とか日常生活が送れるくらいにおさまりました。
この時期はとても辛かったのですが、徐々に良くなって行く体調にとてもホッとしたような記憶があります。
(とはいえ、2週間はところどころ赤いポツポツした発疹として残っていたような記憶があります。)
地元の病院でわかったことは「手術以外なし」
蕁麻疹の落ち着きを待って地元に移動し、A病院を受診しました。
A病院でしたことはまず、アイソトープ治療か、手術かを選択するための話し合いがもたれました。私にとってのメリットとデメリットは以下の通りです。
<アイソトープ治療の場合>
治療方法・・・甲状腺にだけ作用する放射線がくっついてる薬を飲み、甲状腺だけを被ばくさせて機能を抑える。
【メリット】体への負担が少ない。検査用のカプセルと治療用のカプセルを飲むだけで済む。
【デメリット】放射線が効いてくるまでに数ヶ月の時間を要する。一時的に線量が高くなるので数日間外出を控えなくてはならない。
<手術>
治療方法・・・手術により、甲状腺をほぼ全部摘出(亜全摘)する。
【メリット】甲状腺を取った瞬間からホルモンの分泌が抑えられるため、病気は治る。
【デメリット】傷跡が残る。
詳しくは、おなじみ伊藤病院のサイトをご参照頂きたく・・・。
私のケースではアイソトープを選択すると、放射線が効いてくるまでの期間、バセドウ病の症状を抑える薬が無い(ヨウ化カリウム丸は、早ければ2週間とかで効き目が薄れる)ことから、手術することに決まりました。
手術をすることが怖くなかったか?といえば、正直怖いなぁとは思っていました。しかし、A病院では、私の現状や治療戦略、予後をA41枚の説明用紙にまとめて下さったお陰で後から見返すことも出来、迷わず「手術をする」という選択が出来ました。
そして、入院日や手術予定日を設定し、入院日を迎えることとなりました。
続きます。
▼おすすめ書籍「心の冷えとり」
バセドウ病の発生原因は不明と言われていますが、入院中に出会った同じ病気の患者さんとよく話していると「いつも笑顔だけど、どこかしらムリをしている女性」「仕事や家族のために頑張り続けている女性」が多いように感じました。
そして私自身も、どちらかというと自分の限界を超えて無理をしたり、人の顔色を窺ってばかりいたりなど、どこかしらにひずみを抱えていたと思います。そして、身体から不調のサインが出ても、忙しさを理由にそのサインを無視したりもしていたのです。
私は、バセドウ病が治ったところで、これまでと同じ生活をすれば、また病気にかかるかもしれないし、それは嫌だなと思いました。
そういったタイミングで、内科医の小室朋子さんのブログ「女医とも子の診察室」をよく読んでいました。とも子先生のブログは、女性に向けて根本的な生き方の見直しや、自分でも気づいていなかった悩みなどを気付かせてくれる記事も多く、ふとした時に自分を見つめるきっかけとなりました。
手術をしてから2年以上が経過しました。今の私は、バセドウ病をキッカケに生き方をがらりと変えて、毎日の生活を整えて、やりたい仕事をして、穏やかに暮らしています。それもやはり、とも子先生の文章と出会えたことが原点だったかな、と感じています。
小室朋子先生の「心の冷えとり」は、女性の生き方を見つめなおしたり、本質的な考え方を授けてくれる素敵な一冊です。落ち着いた文体で、全ての年齢層の方にお読みいただけると思います。
また、内科医の先生が書かれていますから、変な精神論とかスピリチュアル方向に振れていることも無いですし、スイスイとお読みいただけると思います。
よろしければぜひご覧になってみてください。
生きづらさを抱える女性が一人でも減ることを祈っています。
(Amazonのリンクから、目次や内容が少しお読みいただけます。目次を読むだけでも、新たな気付きが得られる方もいらっしゃると思います。)
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