Interviewer:Megumi.N
あなたは、「ゲシュタルト乙女」をご存知でしょうか?
ゲシュタルト乙女は台湾出身のバンドでありながら、歌詞はすべて磨き抜かれた日本語詞。さらに透明感が満載の歌声と実験的で広がりのあるサウンドが特徴的なバンドです。
そんな彼らが本年の3月に2nd mini album「生まれ変わったら。」をUNIVERSAL MUSIC JAPANよりデジタルリリースをするやいなや、SpotifyのバイラルTOP50にて初登場7位を獲得。またJ-WAVE TOKIO HOTにて80位にランクインするなど、何かと話題が豊富なアーティストなのです!!
「え?台湾のバンドなの?」「日本でライブをしてほしい!」「CD通販してほしい…」
このような反響も多く寄せられていることから “台湾の”という切り口のみで注目を浴びているわけではないことがおわかりいただけるでしょう。
本当に音楽好きのリスナーに受け入れられ、実力で国境を超え、多くの人びとの心に触れるゲシュタルト乙女。
「皆さんの想いをぜひ聞かせてていただけませんか?」
とE-mailでお願いをしたところ、1日と経たずに元気なお返事をいただけました。
「 今回のインタビュー、受け取ります! 」
…というわけで、今日はゲシュタルト乙女の皆さんから伺ったお話を紹介していきまーす!
Interviewee:ゲシュタルト乙女
Member:(写真左より):Kaiaki (Gt.) / Cho(Dr.) / Mikan (Gt.&Vo) / Croc(Bass)
Profile: 2016年1月に、ボーカルのMikan(ミカン)を中心に結成された、台湾出身の4人組ロックバンド。2018年3月に最新作2nd mini album「生まれ変わったら。」をリリース。(デジタルリリース/UNIVERSAL MUSIC JAPAN)。現在台湾国内3都市を巡回するRelease Tourを開催中。さらに2018年6月の音楽フェス「WAKE UP FESTIVAL」にも出演を予定しており、精力的に活動中。
ーーあらためまして、2nd mini album「生まれ変わったら。」の発売おめでとうございます!今日はよろしくお願いいたします。
ええと、いま思い返してみますと、私がゲシュタルト乙女を知ったのは1st mini album「タイムトラベル」を聴いたのがキッカケです。
その時はMikanさんの歌う日本語がとても自然なことに、めちゃくちゃ衝撃を受けました。「私はいま、台湾のバンドのアルバムを聴いているはずでは!?」と…。さらに歌詞を深く読んでいくうちに世界観がすごく良いなと思って。紹介の記事を書いたんですね。
参考URL:【おすすめ台湾音楽】「チョコがいらないくらい、甘やかしてくれる音楽だな」ゲシュタルト乙女のご紹介
その後3月にリリースされた最新作の2nd mini album「生まれ変わったら。」も聴きまして…。そこで別れの季節に響くアルバムだなぁ…!と涙しました。
次はなんとなく雨の日に聴いてみたんです。すると雨の日に聴いてもしっとりと染みるなぁ…!としみじみとしました。
つまりゲシュタルト乙女の音楽は「いつ聴いても良い」「いつ聴いても染みる」「いつ聴いても泣ける」と“常に聴き手の感情に触れ続ける”という特徴があると気付いたんです。
www.youtube.com(「生まれ変わったら。」収録曲の「三色菫」)
そして、こう思っているのは私だけではなく、本作には実際に多くのリスナーから反響がありましたよね。今日は、そんな皆さんの音楽に対する想いや、人柄の部分に迫ってきたいと思うのですが…。
まずはバンド全体の世界観からお聞きしますね。
公式Webサイトにも掲載されている「ジャンルを問わないサウンドと、日本語で描く独自の世界観を持つ歌詞との融合した楽曲達は、実験的でありながらも聴いた者の共感を生む。」についてですが、やはりゲシュタルト乙女といえば、台湾のバンドでありながら文学的な日本語詞の世界がまず特徴的だと思うのですが、Mikanさんにとって詞を書くということはどういうことですか?
Mikan(Gt.&Vo):歌詞を書くということは、選びと選びを重ねていき、心の創造と想像を実態化することですね。
ーーたしかに、ゲシュタルト乙女の歌詞って、言葉選びに対する妥協が無いというか。緊張感すらひしひしと伝わってくるんですよね。そんなMikanさんとメンバーの皆さんの出会いや、バンド結成のいきさつを教えていただけますか?
Kaiaki (Gt.):まず僕はMikanが高校生の時に、軽音部で知り合いました。当時僕は部活の顧問をやっていましたが、その時はただ顔見知りで。その後Mikanが大学生になったあと、好きな音楽が似ているのをきっかけに仲良くなりました。
ーーKaiakiさんはMikanさんの先生だったんですね。
Cho(Dr.):バンド結成前にKaiakiからの紹介で知り合いました。自分がオーナーを務めているジュース屋にKaiakiが来てくれて、一緒にバンド組まない?と誘われたんです。
ーーChoさんはもともとKaiakiさんの大学の後輩だそうですね。
Croc(Ba.): MikanとはChoさんの紹介で知り合いました。2017年の後半、一回ベースの交代があって、途中から入りました。
ーーKaiakiさんがChoさんを招き、ChoさんがCrocさんを紹介し…と、徐々に今のかたちになっていったんですね。
ちなみに皆さんは現在台湾国内でRelease Tourの最中*ですよね。ギターのKaiakiさん、ベースのCrocさんにお聞きしたいのですが、おふたりはライブ中にどういったことを考えながら演奏していますか?
*台湾国内3都市(高雄/台北/台中)を巡回する「生まれ変わったら。」Release Tourの期間中にお話を伺いました。
Kaiaki :音選びと演奏するときの「ノリ」が大事だと思います。リズムを合わせながらCD音源と異なる、ライブバージョンの即興リフを考えたりもします。
Croc:お客さんが気に入ってくれるといいなって考えてます。
ーー愛用の機材などはありますか?
Kaiaki:ギターはFenderのNashguitar。エフェクターはSadowsky Free the tone,Vemuram Jan Ray,Providenceです。写真をお見せしますね。
(足元の機材の写真をご提供いただきました、ありがとうございます!)
Croc:peaveyとfenderのベースを愛用しています。
ーーChoさん、前作「タイムトラベル」と比べると本作の「生まれ変わったら。」ではドラムのキレが増していますよね。なにか意識をしてプレイスタイルを変えたのでしょうか?
Cho:ファーストミニアルバムの時は、バンドの方向性やジャンルをまだ色々試していたところだったので、まずは「曲がどう伝わるか?」というポイントで作りました。
今回はより印象が残る音をいれたりして、全体のアレンジを豊かにしました。
ーーなるほど。音楽的にかなり進化を遂げているからこそ、今回のリリースをキッカケに日本での知名度もどんどん上がっていますよね。今後日本でこういう活動がしたい!という目標はありますか?
Croc:フェスに出演したいです。
Kaiaki :日本が大好きなので、日本へライブツアーに行くことが夢です。日本で自分たちの音楽がもっと広がるといいなぁと思います。
ーーはい、日本のリスナーからも、ライブに来てほしい!という声が挙がっていますっ!!そして実は日本人は略語が好きなんです。たとえばクレヨンしんちゃんをクレしん、のように(笑)ゲシュタルト乙女は、どのように略せばよいでしょうか?
Mikan:「ゲシュ」でお願いします!
ーー承知しましたっ!では早速…コホン。ゲシュの皆さんは普段どのような音楽を聞いていますか?オススメの一曲のアーティスト名、タイトルがあれば教えてください。
Mikan:高校時代から東京事変、椎名林檎、スピッツなどが好きでした。今はペトロールズ-「誰」がおすすめです。尊敬するミュージシャンはペトロールズの長岡亮介さんです。
Kaiaki :何でも聞きます。最近はSpangle call Lilli line、D.A.N.、あとは宇多田ヒカルとか。おすすめの一曲はSpangle call Lilli line -「tesla」です。
Croc:透明雜誌-「萬華的宇宙」がおすすめです。
Cho:普段、職場のジュース屋で毎日音楽を流してますので、ジャンルに限らずにほぼ何でも聞きます。最近のおすすめはMiyavi-「Guard you」です。
ーーここで音楽以外のこともちょっと教えていただきたいのですが……!私にとってゲシュの皆さんにはオシャレなイメージがあります。台湾でおすすめのオシャレなお店、あるいは小吃店などを教えていただけますでしょうか。
Mikan:地元にある洋服屋さん「鳥樹」が大好きです。
「鳥樹」- 住所:700 台南市中西區衛民街94號
--カワイイです~!Mikanさんのイメージによく合いますね!個性的×ナチュラル×かわいらしさのあるショップですね!!
Kaiaki :台南に伝説の小籠包のお店があります!!
「上海華都小籠包」- 住所:台南市中西區民權路二段28號
ーーGoogleで検索したところ、美味しそうな写真がたくさんあって……おなかがすいてきました。
Croc:ドラムのChoは「元気ジュース」というジュース屋さんのオーナーで、バンド練が終わったらよくみんなで行きます。良い環境ですし、ジュースも新鮮で美味しかったです!
「Genki Juice 元氣果汁高雄富國店」- 住所:高雄市左營區富國路33號
(Choさんのお店のジュースを片手に、日本のバンドo'share の皆さんとの一枚。引用元:ゲシュタルト乙女 公式Instagram)
ーーMRT凹子底駅からのアクセスも良好なんですね。
Cho:いつもお世話になってる台中の元氣唱片(元気CD屋)がおすすめです!
ーーお店のレビューを読むと、店長さんがかなり親切とありますね。そして中古のCDも取り扱っているんですね。き、気になる。
それでは最後に、日本のファンの皆さんへコメントをお願いいたします!
Mikan:よく「台湾のバンドなのに日本語で歌ってる?」と疑われていますが、是非聞いてもらえればわかると思います!
Kaiaki :日本でツアーやったら是非見に来てください!
Croc:日本のみんなに会えるのを楽しみにしてます!!
Cho:私たちの音楽で傷ついた心を癒し続けます。
ーーありがとうございました!これからのますますのご活躍を楽しみにしています!
Official Information
【公式Webサイト】ゲシュタルト乙女 | Gestalt Girl - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
【Facebook】ゲシュタルト乙女 Gestalt Girl - ホーム | Facebook
【Instagram】ゲシュタルト乙女 (@gestalt_girl_official) • Instagram photos and videos
<編集後記>
Choさんのコメント「私たちの音楽で傷ついた心を癒し続けます。」がとても印象に残った。
人は皆、毎日何かを想い、何かに傷つきながら暮らしている。
彼らのサウンドは、日常にふと生まれる空白の時間に聴きたくなる。
傷ついた自分と向き合う時、一人ではちょっと心細い。だからこそ、ゲシュタルト乙女の音楽がそばにいてくれて、とても心強くて、安心する。
これから、ゲシュタルト乙女の音楽があることで安心する人がとても増えると思う。
Kaiakiさんは、日本でライブツアーを行うのが夢と語る。でも、その夢が叶うのはそう遠い未来の話ではないんじゃないかなぁと感じた。
彼らがインタビューの回答をくれたのは5月の初旬。
ツアー中のなにかと忙しいところ、たくさんの質問に答えてくれたゲシュタルト乙女の皆さんに改めて感謝の気持ちをお伝えするとともに、これからの活躍を応援している。
ありがとうございました!!
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