台湾と日本の間で情報発信をしている人(しかもインディーズ音楽)、っていうのは結構珍しいらしく、「これ紹介して!」「仕事てつだって!」「困ってるからなんとかして!」と、台湾サイドから直接連絡をもらうこともあります。
最初は、「えっおきらく台湾研究所さんと間違ってない!?」「私、寺尾ブッダさんじゃないけど大丈夫!?」とか思ってたんですけど、最近ようやく素直に受け取れるようになってきました。
というわけで今日紹介するのはこれ!こちら!
「N1」by NANGUAQ 那屋瓦
Rising Stars of Modern Indigenous Music from Taiwan
えーとこれだけだと何のことかよくわからないと思うので説明します!
- 昨年、台湾の音楽の式典、「金曲奨」で年度楽曲賞&最優秀原住民語アルバム賞&年度アルバム賞を獲得した阿爆 ABAOという、パイワン族出身のアーティストがいます。(日本でもちょいちょいプロモーションしてるので知ってる人多いかも)年度楽曲賞「Thank You」は良いのでみんな聞こうな。
- パイワン族は、台湾原住民族のなかでも人口が多い部族です。音楽や絵画方面で、多数のアーティストを輩出してますよ。阿爆のほかには、MATZKA氏(レゲエの人)、アリュアーイ・プリダン氏(アート)、イタン氏(アート)とかとか。
- 一方、パイワン族に限らず、台湾原住民族の文化の保存が課題だよーっていうのはPlum Bloomの亜美パイセンも言ってる通り。
- そういうわけで、阿爆は、台湾の原住民族の文化を保存し、原住民族のクリエイターたちが安心して創作に専念できるようにしよう!との思いから、音楽レーベル「NANGUAQ 那屋瓦」をスタート。今回は、若手アーティストによる、台湾原住民のセンスを活かした楽曲が収録されているよ。ネオソウル/エレクトロニカの音楽性との融合がメインかなー。
- 参加アーティストは、Natsuko 夏子、阿拉斯 Arase、曾妮、丁繼、Drangadrang 薛薛、Makav 真愛、Kivi。パイワン族、ブヌン族、アミ族、ルカイ族の、17歳から29歳までの7人のシンガーソングライターによる作品が収録されています。(誰がどの部族みたいなのはここでは一旦省くね!先輩たちよろ!)
- リードトラックは、最近バズりまくってる珂拉琪 Collageのボーカリスト、Natsukoによる「fu’is 星星歌」。これ、アミ族の言葉に加え、日本語の歌詞も出てくるので聞いてほしいなー!
珂拉琪について一番詳しいのはこの記事なので、sasanojiさんのブログみんな読んでね!
「N1」トラックリスト
01_ fu’is 星星歌|Star-Natsuko 夏子
02_ spi adringi na ico 夢人|Dreamer-Arase 阿拉斯
03_ ngadan 名字|Name-Dremedreman 曾妮
04_ kaseljangi 一起嘛|Get together-Stingie 丁繼
05_ Life’s Pazangal 壓力山大|Life_s Struggle -Drangadrang 薛薛
06_ embiyax su hug 你好嗎|How have you been_ -Makav 真愛
07_ macidilj 自己|Alone-Kivi
08_ N1 Linz Remix
09_ N1 Dj Dizparity Remix
10_ N1 Hsu Ping Remix
で、「このアルバムめっちゃいいからアルバムレビューかいてもらえない?」って言われたんすけど、あれじゃん。私そういうの苦手としてる分野じゃん。それこそsasanojiさんが書いてくれたらいいのにな~(チラッ)
というわけで、どう協力していったらいいんかなー、と思いながらプレスキットを見ていたら、そもそもリリースの作りこみがすごいなーと思って。日本のインディーズバンドも見習えるところがあるな、と思い。
(台湾は本当こういうプロモーションがすごいのです。総力戦だよね)
「あー、じゃあこのプレスキットをまるごと、ウチの読者さん向けに紹介していい?」って試しに言ってみたら、まさかのOKもらえたので(笑)、ここに公開します!
英語版
1ページ目!日本で言えば、「いやavexさんスか?」ってレベルで作りこまれているリリース品質。アートが好きな人には刺さるんじゃないだろうか。
2ページ目。ソングリストとリードトラックの紹介。アルバムのアイデンティティについて。
3ページ目。
アルバムの詳細な紹介。(上記のディスクリプションはここをもとにして書きました!)
私はこのリリースを見て、いや、ガチだなって思いました。(台湾のレーベル担当者Hsiaoが相当優秀やな~と)
プロモーションのうまい下手とか、インディーズ音楽ではいろいろあるんだけど、ここまで本気の成果物をもらったら、平日の仕事で忙しくても、紹介したくなっちゃうよねー。と思うのです。
というわけで、いかがでしょう。
アーティストの本気度とプロモーションの熱量が一致してるケースはそんなに多くないなか、これはビシっとキメてていいっすねー。
私も正直、原住民族の言葉とか音楽とか、全部理解してるわけではないのですが、本気の創作物はついつい聴いちゃいます!
それでは再見。
Taiwan Indies Music Mapのプレイリストにも追加しておきました!
Information(Facebook Fanpage)
Nanguaq那屋瓦:https://www.facebook.com/nanguaq
Abao阿爆:https://www.facebook.com/ABAO825
おまけ1
↓フィジカルこっち。これもかっこいい↓
(Facebookより引用)
おまけ2
原住民族ルーツというくくりなら、私は漂流出口が結構推し。まだライブみたことないけど、、、