(この記事は、レーベルから提供されたリリースに小さな編集を加えたものです。全文掲載いたします)
台湾のインディーズシーンを引率するオルタナティヴロックバンド・Sorry Youth拍謝少年が、3年となる待望の4thアルバム『Noise Apartment』を6月12日より配信開始した。
昨年は来日ツアー4ヶ所の公演を果たし、2024年には2月、3月と立て続けに台湾大型音楽フェス「Emerge Fest.(浮現祭)」と「Megaport Festival(大港開唱)」のメインステージを飾り、台湾のインティーズ音楽シーンでは重要な存在となっているSorry Youth拍謝少年。
快進撃を続ける彼らは、2024年下半期もその歩みを止めることなく、台湾・台北5000人キャパの会場でのワンマンライブ、さらには再びの来日ツアーなど、着々と計画を進めている。
その一環として、先立って3年の製作期間を要して作り上げた4thアルバム『Noise Apartment』をリリースした。
本作は、Sorry Youth拍謝少年が音楽の原点を振り返った作品となった。初期を彷彿とさせるインスト曲や疾走感のあるロック、エレクトロやTrip-popの要素を取り込んだリズム感があるサウンド、さらにいつものように同世代のリスナーとの共鳴を引き出す友情や家族をテーマとしたメッセージ性が前面に溢れた楽曲を収録している。
また新たな試みとしては、これまでは楽曲で触れてこなかったラブソングに挑戦した他、同じく台湾語を駆使し、「金曲奨(台湾のグラミー賞と称される)」を受賞した鄭宜農(イーノン・チェン)、曹雅雯(ツァオ・ヤーウェン)、謝銘祐(シェ・ミンヨウ)ら豪華ボーカル陣も迎え、バリエーションが豊かな力作に仕上がった。
また、本作は日本限定輸入盤アナログアルバムもFlake Recordsより日本全国で流通販売予定となっている。こちらについては、後日のアナウンスをお待ちいただきたい。
■配信情報
Sorry Youth拍謝少年4thアルバム『Noise Apartment』
配信日:2024年6月12日(水)
Side A
1.Intro 1:56
2.騒音アパート 3:20
3.不安の中にバイクを駆ける 3:43
4.共に身を捨てる ft. 鄭宜農 4:19
5.白昼夢 3:23
Side B
6.遅かった ft. 曹雅雯 4:12
7.まだ時間はどれくらいある 4:35
8.愛とは何か 4:27
9.世界一バカ ft. 謝銘祐 3:58
配信URL:
https://bfan.link/noise-apartment
■Sorry Youth拍謝少年公式SNSアカウント:
HP Facebook
X(旧Twitter) Instagram
■『Noise Apartment』アルバムコンセプト
世界中にいるバンド活動で育った少年たちは、何にも負けず、反抗的な性格を持っている印象があるようです。社会のルールに従うことを嫌い、自分たちの小さな空間で独自のロックを創り出してきました。社会に出たばかり3人の僕らも同じ、街の端で一緒にアパートを借りて暮らした。大学を卒業したにもかかわらず、毎日音楽を楽しみ、映画を観たり、文学や漫画について夜明けまで語り合ったりしていたが、隣の部屋からは常に怒りや抗議が来るほど騒いでいました。以上が拍謝少年(ソーリー・ユース)の原点です。
活動してから数年間で、三枚のアルバムをリリースし、台湾や世界中でツアーしてきた、そんな中から気づいたのは、まるで「精神と時の部屋」にいたようなそのアパートに暮らした頃に刻まれる記憶が、今でも僕らの原点だということです。そこで僕らは「ドラゴンボール」を集めて、その重なり合う様々な音を集めた空間を表現した、そのロマンティックでバカバカしい青春時代を記念するために、第四枚目のアルバム『騒音アパート』をリリースすることになりました。
1. INTRO
拍謝少年(ソーリー・ユース)が結成されたばかりの頃、週末にはライブに行ったり、ボロボロな練習室で不慣れな楽器を使って、自力で音楽を作り出していました。3人が一緒に演奏できるフレーズを見つけ、その楽器での対話や身体的な感覚に夢中になっていました。
純粋な楽器演奏の楽しさは、拍謝少年の初心として続けられています。このアルバムを制作する際、本格派の3つの楽器による演奏曲をオープニングに決め、マックス音量でリスナーを迎えることにしました。
ようこそ、拍謝少年4枚目のアルバム『騒音アパート』へ。
2. 騒音アパート
何年経っても、一緒に暮らしたあのアパートでの時間は忘れられません。
晴れの日も雨の日も、3人でバイクに乗り、楽器を背負って街の色々な場所へ練習に行きました。暑い日の不快さや雨の日の湿気も、力強く叩くドラムの音を聴く瞬間で消えてゆくでしょう?時間や空間の制約を忘れ、社会に出たばかりの僕らは、苦しいめだらけの20代を目的のないロードムービーのように生きていました。
心を揺らす爆音の音楽を追求する熱情をストレートなロックに込め、リズムとメロディーを先頭にして音量を最大にします。自分の音を探している勇敢な方たちへ捧げます。アルバムのタイトル曲「騒音アパート」のウォーオブサウンドで音楽をマックスにしましょう!音楽を通じて、何も怖くない!
3. 不安の中にバイクを駆ける
台湾で普段の交通手段はバイクであることは、皆様が多分知ってると思う、この曲で伝いたいのは、一人でバイクで走る自由さです、それは台湾の若者が十八歳になってから、初めて感じられるものです。
本曲は鍾永豊さん(交工樂隊の作詞家、詩人)の書いた本『菊花如何夜行軍』に影響を受け、若い頃にバイクを学んで冒険したいという気持ちを思い出しました。未知の世界に向かう不安と期待が入り混じり、アクセルを回すと全身がエンジンの振動を感じ、風景が目の前に広がる、バイクで走るさえある魅力は新しい世界へと駆け出す衝動であることです。
4. 共に身を捨てる
成長する過程で、多くの人と出会い、様々な関係や絆を築いてきました。人生経験を積み重ね、感情を交流する中で、感情には様々な形があることを理解するようになります。心の奥底を見つめ直し、典型的な愛の形で重視される性向や年齢、人生の状態など、パートナーの条件を再考すると、身体が新しい答えを教えてくれるかもしれません。
この曲は、第34回金曲賞「最優秀台語アルバム賞」と「最優秀台語女性歌手賞」を受賞したエンノ・チェン(鄭宜農:Enno Cheng)さんをフィーチャーしています。彼女の歌声を存分にお楽しみください。
5. 白昼夢
台湾と日本にも四方を海に囲まれた島国の住民として、海辺に行って海を見たり、海風や海水の温度を感じることが僕らのDNAに刻み込まれるでしょ?多くの台湾のクリエイターと同様に、海も拍謝少年の作品にとって重要な場面や要素です。
この曲のテーマ「白昼夢」にふさわしい軽快で明るいギターメロディーを使い、痛みや癒し、日常の旅の対話を描いています。音楽を演奏し、聴く体験はの午後の自惚れの夢みたいに、旅行では時間と空間の移り変わりを感じ、風景の流れ、物事の変わりを体感します。
朝7時の区間車に乗って、拍謝少年と一緒に海へ行きましょう!
6. 遅かった
トリップホップの深い低音のリズムは、行き場のない夜に心拍を刻むようです。
この曲は、台湾の実力派女性歌手、ツァオ・ヤーウェン(曹雅雯:Olivia Tsao)とのデュエットです。彼女は非常に力強い声を持ち、優れた台湾語の曲の作曲家でもあります。これが拍謝少年とツァオ・ヤーウェンとの二度目のコラボレーションとなります。
人生の中で重要な決断を迫られる夜、どこにも行きたくないと感じる時、屋上はそんな思いにふけるのに最適な場所です。感情に向き合い、重要な決断の岐路に立つ夜、心の中から独白や問いが湧き出してきます。この寂しい時間に、本当は気づいていたのです。誰かに理解され、愛されたいだけだと。
7. まだ時間はどれくらいある
時間は長い川のようで、その痕跡を運びます。すべての美しさと悲しみを振り返ると、それは人生の一瞬に過ぎません。暑い日の街路で、頭がくらくらするほどの日差しの中で、私は君のそばにと一緒に歩きたい。
この曲は、人生の中で大きな変化を経験したすべての友人とその家族に捧げます。生老病死は絶対的に直線的に進むわけではなく、人はそれぞれの順番がある。しかし、どれだけ生活が苦しくても、当時どれだけつらくても、共に困難を乗り越えた瞬間と信念を覚えておいてください。時間が経てば、光が見えてくるでしょう。すべての苦難を美しい詩に変えましょう。
8. 愛とは何か
愛に出会ったとき、僕らはしばしば無我夢中になりますが、本当に愛の中にいると孤独を感じることがよくあります。そうすると、愛とは何かと問いかけたくなるんでしょう?
何年も経って本棚を整理しているとき、偶然ロラン・バルトの『恋人たちのディスクール』を手に取りました。年を重ねて読むと、愛に関する考察や洞察が一層味わい深くなります。「もしかしたら、誰かを愛することは、世界で一番孤独な現実かもしれない」という一文が、混沌としながらも真摯に愛の難しさを表現していました。これは一生かけて体験し理解するものです。
この曲の前半は、アルバムの中唯一のフォークサウンドであり、それをつうじで伝いたいのは、愛に向き合うとき、それはとても私的なもので、多くの場合、心の中で独りで考えるものです。最小限の楽器と歌詞を組み合わせて、そんな情景を伝えたいと思います。
9. 世界一バカ
スラムダンクの映画版で、宮城リョータが幼い頃に兄の宗太から指導を受け、一緒にバスケすることで究極のモチベーションを得ましたよう、大学時期に出会った僕らー「拍謝少年」が憧れたいのは、多くの尊敬すべき先輩たちが命をかけるように、すべてのエネルギーを使った素晴らしい音楽を作りたいことです。
昨年亡くなったYMOの坂本龍一さんや高橋幸宏さんのように、彼らはもういませんが、その作品は永遠に世界に聞かれて、ある程度に「まだ生きている」で意味でしょうか。この曲は、僕らを成長させ、尊敬すべき先輩たちに敬意を表しています。特に、台湾語の歌道を導いた兄貴分の黒哥(謝銘祐)に捧げます。
「どのように世界が変わろうとも、僕らは世界一バカな兄弟だ。」