【新譜情報】アジアの才能が沖縄で交差する「Trans Asia Resonance 2025 EP」に台湾から2組が参加

アジアの才能が沖縄で交差する「Trans Asia Resonance 2025 EP」に台湾から2組が参加
――5月30日、Music Lane Labelよりデジタルリリース

 

台湾から注目の2組――CHIH CHIH, Chih-Yin Kuo(吱吱 郭芝吟)と林潔心ddkogi88 feat. Quanzoが参加するコラボレーションEP『Trans Asia Resonance 2025 EP』が、5月30日(金)にMusic Lane Labelからリリースされた。

 

このEPは、2025年1月に開催された国際音楽フェスティバル『Music Lane Festival Okinawa 2025』に合わせて実施したソングライティング・キャンプから誕生した作品。台湾、インドネシア、韓国、イタリア+モンゴルなど、アジアとヨーロッパの6組のアーティストが参加し、各国の個性と日本の音楽クリエイターが交錯する全6曲を収録している。

総合監修を務めたのは、音楽プロデューサーのKaz Kuwamura。短期の沖縄滞在中にアイデアを出し合い、その後のオンライン制作を経て、それぞれのアーティストの感性が際立つ楽曲に仕上がった。

台湾からは、アミ族出身のCHIH CHIH, Chih-Yin Kuo (吱吱 郭芝吟)による「Open Your Eyes」、そしてヒップホップと日本語の歌唱の実験性が光る林潔心ddkogi88 feat. Quanzoによる「無理×∞」が収録されている。

 

台湾から参加したアーティストのコメント

CHIH CHIH, Chih-Yin Kuo

(写真提供:CHIH CHIH , Chih-Yin Kuo)

――Music Lane Festival Okinawa 2025と、ソングライティング・キャンプに参加していかがでしたか?

初めての国際的なソングライティングキャンプへの参加は、とても新鮮な体験でした。日本のプロデューサーの方々とチームになって制作できたことが本当に嬉しかったです。沖縄で過ごしたその日は、自分自身をもう一度開いていくような旅のようでした。異なる文化背景を持つ人たちが音楽を通じて出会い、共に作り、シェアし、心から耳を傾け合う——そんな信頼と好奇心の中で、音楽の“純粋な喜び”に立ち返ることができました。

 

 

――「Open Your Eyes」制作中、特に興味深かったエピソードを教えてください。

「Open Your Eyes」は、制作前に方向性を話し合い、アップビートなダンスミュージックに挑戦することに決めました。これまでの自分のリリースにはなかったジャンルだったので、自分の声がどう響くのか試してみたかったんです。制作には8時間ほどかかりましたが、アコースティックギターを弾いてみない?と声をかけてもらい、自分の演奏がそのまま曲に取り入れられたのも印象的でした。歌詞には“沖縄に来て感じた最初の印象”を込めました。心を空っぽにして、新しいものを吸収し、一歩ずつ成長していく——そんなイメージです。この曲が、夢見ていた“まだ見ぬ場所”へ一歩踏み出す勇気を、少しでも届けられたら嬉しいです。

――沖縄滞在中の思い出を1つシェアしていただけますか。

特に忘れられないのは、Music Lane Festivalでのライブパフォーマンスです。自身の中国語の楽曲だけでなく、母語であるアミ族語の楽曲「Foting」や「Pasiwali」も披露しました。なにより感動したのは、世界中から集まったお客さんが、アミ語の歌詞を一緒に歌ってくれたこと。ステージ上で涙が出そうになるほど心が震えた、宝物のような時間でした。

 

林潔心ddkogi88

――今回のMusic Lane Festival Okinawa 2025 や、ソングライティング・キャンプに参加していかがでしたか?

本当に楽しかったです!世界各地から集まった才能あるミュージシャンたちと一緒に曲作りをできたことは、かけがえのない経験でした。

特に印象的だったのは、沖縄ならではの音楽空間を体感できたこと。そして、言葉は違っていても、少しずつ打ち解けて創作が進むなかで、素敵なメロディや歌詞が生まれた瞬間、みんなで思わず「Wow!!」と声を上げる――その一体感がとても興奮しました。音楽が本当に私たちをつないでくれたと実感できた時間でした。

――特に心に残っているエピソードを教えてください。

一番興味深かったのは、日本の「先生」と呼ぶべき、プロデューサーの方々と交流できたことです。私は小さい頃からJ-POPが大好きで、今回ご一緒したプロデューサーの方々が「以前○○さんの作品を手がけたことがある」と話してくださったときには、「えっ、その作品知ってます!」と内心とても興奮しました。特に、かつてAKB48で活躍されていた方々の名前が出たときには、まさに“夢が叶った”ような気持ちでした。尊敬する音楽のつくり手の皆さんと一緒に制作ができたこと、本当に光栄でした。

――沖縄滞在中の思い出を1つシェアしていただけますか。

思い出がありすぎて選べません!私は沖縄の“暮らしのリズム”が大好きで、「ここに住んでしまいたい」と思うほどでした。もし将来アルバムを制作するときには、1〜2ヶ月くらい沖縄にこもって創作に集中する、そんな時間が持てたら最高ですね。食べ物も本当に美味しくて、特に沖縄そばは大のお気に入り!音楽祭では何人かの素敵なアーティストとも出会えましたし、ここで得たインスピレーションをしっかり台湾に持ち帰って、音楽に磨きをかけています。来年はもっと成熟した姿で、さらに大きなステージに立てるように。そしてまた、たくさんの素晴らしい音楽仲間に出会えたら嬉しいです。沖縄は最高!また絶対に来たい場所です!!

 

EPのタイトル『Trans Asia Resonance 2025』には、“アジアを越えて共鳴する音”というコンセプトが込められており、音楽を通じて国境やジャンルを超える連帯感を提示する一枚となっている。

 

『Trans Asia Resonance 2025 EP』 

1.Open Your Eyes - CHIH CHIH, Chih-Yin Kuo(台湾)
2.Lovers of Okinawa - HOA(韓国)
3.ここは今日も雨 - Dhira Bongs(インドネシア)
4.this song is called “Blue” - Japanese Version - Strawman & Celine(イタリア+モンゴル)
5.無理×∞ - 林潔心 ddkogi88 feat. Quanzo(台湾)
6.Midnight LOVER - Littlefingers + Aliefia Augustine(Sunwich)(インドネシア)