こんにちはー中の人です。2019年もお世話になり、ありがとうございました!
外部寄稿に力を入れた1年でした。Utaten編集部のNさん、Qetic編集部のOさん/Kさん、取材させて頂いたアーティストさん、クリエイターさん、カメラマンさん、プロモーターさん、そしてライターのお仲間とご一緒させていただき、あたたかく歓迎頂きましたおかげで、多くの新しい経験ができましたことお礼申し上げます。めちゃくちゃ濃かったあ!
昨日のWeb座談会記事でもお伝えしたのですが、私は多作なタイプではないので、関わった記事のひとつひとつに思い入れがすごくあります。
そこで2019年の振り返りも兼ねて、今年外部で書いた台湾関係の記事について今だから言えるエピソード?を紹介できましたらと。
「わかりにくいことを、漫画やアニメみたいに見せられたらなぁ」
今だから言えるのですが、私が今年1年間意識していたのは、台湾のアーティストや文化を効果的に伝えるために、まるで漫画やアニメのように記事上で演出することです。
なぜなら、それが一番向いているから。
私は、台湾や何らかの音楽ジャンルに特化した専門家ではありません。2000年代の二次元文化をたくさん吸収したぬるいオタクです。
そんな一般人が文化を伝えることに関わって良いのかなぁ…。そんな負い目がずっとありました。(今もある)
でも、一般のリスナーさんの気持ちがわかる私だからこそ、ひとつひとつのテーマに向き合って、わかりやすく、親しみを持っていただけるような見せ方はできるはず。だから、今、既に台湾が好きな方だけではなく、これから新しく台湾のカルチャーに触れる方にも、楽しく見てもらえる記事を作るのを心掛けていました。
このスタンスで執筆するために、重視していたポイントは3つです。
1つ目は、中学生にもわかりやすい単語を使うこと。
音楽ライターの方は、専門的なことを書くほど褒められる文化があると思うのですが、私は専門家ではない以上、その戦い方はできないし、捨てていこうと。
その代わり、「わかりやすく、シンプルに伝えること」を徹底し、頭を使わずに読める記事を目指しました。
2つ目は、アニメの1話のように記事の構成をすることです。アニメの1話って大抵、導入⇒OP⇒Aパート⇒Bパート…みたいな感じだと思うのですが、この要素を記事で再現したり、応用したりしていました。
3つ目は、相手が見せてくれた感情や本音をギリギリまで書くこと。
アニメもラノベも、登場人物の感情や真実に触れた時に、心が動く視聴者が多いと思います。だから、何事も極力包み隠さず、でも尖りすぎない感じで表現できたらと。なので、人の気持ちや思惑に触れられるインタビュー記事が好きでした。
必要があれば政治について書くことを避けない、というのもテーマでした。
台湾は、音楽文化が政治の影響を受けることも割とありつつ、それらを国外向けに表立って語るのをヨシとしない風潮があるのですが、それってどうなん?と。私は台湾の政治に口出しする気はないけど、ないからこそ、事実なら書いた方がかえってシンプルになるじゃん、と。
なので初校に対して、台湾側からNGが出たことも1度や2度ではありません。そこは受け入れたり戦ったりしてやってきましたね。半々くらいかな。
そんな感じで色々計算を積み重ねてここまで来ましたが、1年を通して、今思えば不思議なくらい自由にのびのび企画させていただけた、というのが感想です。
というわけで各記事の振り返りをゆるく。
各記事の振り返り
1.Elephant Gym来日前インタビュー
Taiwan Beatsと作った一作目。お互い手探りだったんじゃないかな?インタビューを読んでからライブを見たリスナーさんの反応をSNSで確認できてうれしかったです。
2.金曲獎の紹介
5W1Hにこだわって書きました。Taiwan Beatsからの情報提供ありきで書けた記事。
台湾専門媒体さんとかだと、司会者が誰で~みたいなところまで書くのですが、それ、新規リスナーさんには要らないよな…と。知らんよな~みたいな。
なので、面ではなくある程度初見の方に興味持ってもらえそうな部分を点で振っていこうかなと。余談ですが紹介させてもらったアーティストさんたちからめちゃくちゃ感謝頂けたのが良かった!
3.Wake Up Festival
これも5W1H系ですね。運営母体が破産してしまい来年以降の開催の目処がたっていないWake Up Festival。書いた頃はそうなると知らなくて。未来の希望を語ってくれているのが切ない…。
4.サマソニ2019
マジで台湾側とのスケジュール管理が…で胃が痛かった(笑)でも、サマソニ公式さんにピックアップしてもらえたのでありがたい次第。結果重視!
今年の<サマソニ>は台湾からのアーティストにも大大大注目!出演者を詳しく紹介&本人からのコメントもhttps://t.co/Uz9uNUlwls
— SUMMER SONIC (@summer_sonic) August 7, 2019
5.無料ストリーミングアプリStreetVoice
記事を見て、StreetVoiceアプリインストールしたよーとの反響を頂けたのが嬉しかったですね一番は。アプリの使い方とかどの深さまでいくか?については勘で当てていったのだけど、ちょうど良いとこまでいけたのかな~と、そこは自画自賛なのだけど。情報インフラが求められてるんだなと分かりました。
6.LGBTとアーティスト
私自身が勉強中であり、記事としてどう見せるかみたいなのに迷いがありました。日本のLGBTコミュニティの方から反響があったのでそれはすごい良かった。
7.F.I.R./8.台湾ラップ4大レーベル
この2編は台北モスバーガーシリーズと呼んでいて、それはなぜかというと、台北旅行で鼎泰豊行ったあとに、モスバーガーに集合して作ったからなのでした。文化祭みたいで楽しかった!
9.金音創作獎
こちらはインディーズの賞の方ですね。Twitterで亀田誠治さんにおふぁぼり頂いて大はしゃぎでした。
10.八十八顆芭樂籽 阿強さんインタビュー
台湾ミュージックのトレンド語る人は多いけど、ルーツ掘り下げる人は少ないな~と思って提案した企画。個人的にとあるご夫婦への手紙のつもりで書いた記事。表と裏が達成できたからよかった。取材中に台湾の編集氏が食べていた蛋餅が、おいしそうだった。私も食べたいな。
11.鱷魚迷幻インタビュー
qetic.jpアンダーグラウンドとかよく知らないし怖~取材成立するかな胃痛。とか当日まで結構緊張していたのですけど、実際お会いしてみたら、メンバーさん達がすごい優しくてありがたかったです。
あとすごい個人的に良かったのは、記事見て気になったから聴いてみる!みたいな反応を頂けたことで、インディーズカルチャーについて書く場合それがやりがい。1人でもそんな人がいたらすべて報われる。
日本人ドラマーの新道さんはブログやってるのでよかったらそちらもご覧ください~
まとめ
・「~とは情報」を書きちぎった。
・新規性があり、被らない企画を提案し、落ちた企画がなかったのが良かった。
・バラエティ豊かな企画に関われたのが良かった。こういう時はこう進行する、みたいなプロセスが身についたと思う。
・決めた納期を一度も落とさなかった。約束を守った。当たり前かもしれないけれど。
・台湾のチームに入って何か作る面白さと課題の両方を知った。
・一人では何もできないと痛感した。
2020年について
・自分の至らない部分がすごい分かったので、スキル爆上げした上でやってみたいことがある。
・執筆は少し休んで勉強頑張る。
・けど妄想してることもあるので、長期スパンで実現できたらと。お声がけいただいたらやるかもしれませんので関係者の方ご興味ありましたらぜひ連絡下さい~。
今後やりたいこと(妄想レベル)
・先行一車、愁城関連の方にお話聞けたらな…いつか…
・日本と台湾のクロスボーダーインタビュー的なのやりたいなぁ。
・タイ、台湾、中国、インドネシアのプロモーターさんにお集まりいただいて座談会する。
・音楽だけではなくて物販クリエイター系の方の発信をしてみたいな。
というわけで、長くなりましたが、以上をもって2019年の振り返りとさせていただけましたらと思います。
良いお年をお迎えください。再見!